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148-皮膚の音-感覚器としての皮膚-

 

私が皮膚を診るとき、皮膚の音を感じることを前回お伝えしましたが、皮膚には音や気配を感じる力がある気がします。

 

人の聴覚は、顔の両側に耳が付いていて、環境の音を聞き分けていますが、皮膚からも気配みたいなものが入って来ていると思います。

 

音響設備がよいスタジオやシアターで美しい音色を聴く時や、秋の虫の声や蝉しぐれなど染み入るように音が入って来るときは、耳だけではなく、皮膚を通して、皮膚の聴覚の扉を開けて音を取り込んでいる感じがします。私だけかな。

 

耳には聞こえない気配を、皮膚は受けているきっと。

 

皮膚の手前に手をそっとかざしながら、ゆっくり手を触れて皮膚の音を聴きます。スピリチュアルではなく、科学的に手の感覚器で皮膚の状態を把握していくのですが、皮膚の訴えが入ってくるような感じがあります。

 

触れられる心地よさも不快さも、皮膚を通して気持ちに作用しています。皮膚には、まだまだ解明されていない感覚受容体が存在しているのでしょう。

 

肌が合うとか、波長が合うとかという言葉は、こうした皮膚感覚を言っているのではないかと思います。

 

日本で育った人にしか、虫の音が聞こえないと言う話や、年をとると虫の音が聞こえなくなるという話を聞くと、ひょっとすると情緒的な教育や、年齢やホルモンによって、皮膚の気配察知装置は変化しているのかもしれません。

 

また、電磁波に敏感で歯が痛くなる方や、メンタルが不調になったりするのも、皮膚から電磁波の影響を受けているのではと思います。

 

だから大事に保護することが必要です。

 

私のクリニック目白

院長 平田 雅子