何事も起きてからでは遅いので、困ったことが起きる前からの準備が大事です。
保湿も同じ。
顔の乾燥が強くなって、痒い、痛いが起きてからでは追いつきません。
掻きこわして、別人のように顔を腫らして来院される方が、毎年いらっしゃいます。
これからますます空気が乾燥してきますから、とにかく保湿です。
私は入浴の前に、目の下、口まわり、おでこにワセリンを塗ります。ドライヤーの前にも塗ります。
乾燥センサーがピピッと鳴ったら、また塗ります。
夜中に目が覚めたら、そこでまた目の下に塗ります。
歯をみがくように、保湿を忘れずにしてください。
私のクリニック目白 院長 平田雅子
合わない食物が体内に入ると、排除しようとする動きがからだのあちこちで起こります。腹痛やお腹が壊れたり、吐き気や頭痛、むくみ、不眠、脱力感などが起こります。
食べたものが合わないとき、消化管の症状が起こることは合点がいきます。異物を早く出そうと蠕動運動が早くなって、吐き気や、お腹はキューと痛くなり、下痢になったりします。
アレルギーには、原因物質に暴露してから即時に起こるものと、遅延型アレルギーといって、暴露後7~8時間から48時間後くらいに症状が出てくるものがあります。でも頭痛やむくみや皮膚のブツブツが、食べたのもが原因で遅れて出てくるなんて、なかなか気づかないですよね。
便通のためや、花粉症の予防に、毎日とっているヨーグルトや納豆が原因で、不調になっていることが時々あります。食事日誌をしっかり書いていくと、はっきり不調の原因が見えてくることがありますが、数年前から血液検査でわかるようになりました。
この遅延型アレルギーは、慢性的な不調で、命に関わるような反応ではなく、長く続き年々悪化します。何だかスッキリしない不調、ひょっとしたら食物アレルギーかもしれませんね。
次回は私の検査の結果をお伝えしますね。
私のクリニック目白 院長 平田雅子
2月から遅延型アレルギーの検査を始めました。まずは私自身の検査をしてみようと試したところ、思いの外、いろんなものに反応していてビックリしました。
乳製品が全滅でした。
以前から、かにクリームコロッケやクリームシチューや生クリームは、胃もたれがして、バスに酔ったりするので、気をつけていましたが、こんなに反応しているとは、何てこったい!です。
チーズも食べすぎると、次の日一日お腹がいっぱいで食べられなくなり反省するのですが、どちらかというと好きなので、また食べては膨満感を繰り返していました。
私のように消化器の症状ですと、比較的自分でも気にして控えめにしている方が多いのですが、食べてすぐに口が腫れたり、苦しくなったりすることはないので、気づかずに本来は合わないものを摂り続けていることがあります。
頭痛や不眠や関節痛やむくみや湿疹やだるさなどもこの遅延型アレルギーで起こっている場合があります。接種後、7~8時間から2日以降など何を食べたのか思い出せない頃に症状が出ることもあるため、なかなか気づきません。
また、小児では多動など、落ちつきのなさも影響しているといわれています。
からだにいいと思って毎日摂っているヨーグルトや豆乳や卵が、慢性的に刺激となり具合が悪くなっているなんて想像しにくいですよね。
でも現実にこういう方、多いのです。
私の場合、ヨーグルトに至っては、食べて少しするとお腹の中がとても冷たくなる感じがありましたが、冷え症だから仕方がないと諦めていました。
今回の検査で、はっきり合わないことがわかったので、2ヵ月くらい食べるのを止めてみました。そうしたら口内炎ができなくなり、胃腸が重く動きが悪くなることもなくなりました。合わない食べ物を消化するのに胃腸が頑張りすぎて、オーバーヒートして胃熱を生じて口内炎ができていたのでしょう。
小学生の頃からしょっちゅう口内炎ができ、1週間連続でできないことはないくらいいつも出ていて、ビタミンをとってもどうにも治らないので、もうそういう体質と諦めていましたが、そうではなく遅延型アレルギーだったようです。
あなたも私のような症状ありませんか。
私のクリニック目白 院長 平田雅子
最近、私の回りに妊婦さん、産婦さんが多いので、この時期を快適に過ごすためのアドバイスを書いてみます。もちろん妊産婦さんに限らず、皮膚を守るヒントにしてくださいね。
この時期はまず『汗』。
汗をかいたら、とにかく水かぬるま湯で流します。石鹸は使わないで流します。流したらそっとふいて保湿を。流せないときは、おしぼりでパタパタ汗をとるようにふきます。お薦めは化粧用のコットンを持ち歩き、コットンを濡らして汗を押さえてとります。市販の汗ふきシートは、香料や防腐剤に弱い方はお薦めしませんが、もし使うのであれば、赤ちゃんのお口ふき用のノンアルコールのものを使いましょう。
次に気になる『妊娠線』。
多くの方は、おなかが目だってくる7カ月くらいから、出始めます。おなかが大きくなるのに合わせて皮膚が伸展できないと、伸ばされた皮膚に隙間ができ、皮下に断裂を生じます。皮膚に弾力があって皮膚の動きが良ければ妊娠線は予防できますから、徹底的に保湿をして、軽くマッサージをすることです。
また皮膚が伸びて薄くなると乾燥しますから、やはり保湿が必要になります。私はオイルが好きなので、保湿にはオイルを使いますが、乳液やクリームでもかまいません。香料が気になる場合は、無臭のものもたくさんありますから、好みのものを選んでください。
皮膚の溝は妊娠時だけでなく、急な成長(急に背が伸びたり、急に太ったり)でも起こります。皮膚線状と呼びますが、太ももやお尻、胸やおなかに白く溝ができます。はじめは赤みがでていることもあります。この皮膚線状の予防にも保湿が必要です。
妊産婦の方は、いつも以上に皮膚は過敏になっていますから、いつも使っているものでも確認しながら使いましょう。 貧血にも注意し、睡眠時間もしっかり確保しましょう。
また、妊娠中期以降に起きてくることが多い、妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)という激痒、易刺激性の皮疹が疑わしい時は、迷わず皮膚科を受診してくださいね。
私のクリニック目白 院長 平田雅子
あっという間に夏本番になりましたね。腕や脚を出す季節です。毛の処理は万全ですか。
最近は小学生も悩んでいます。 プールが始まる時期になると、一生懸命剃っています。上にお姉さんがいたりすると、お姉さんのまねをしてせっせと剃ります。お手本が近くにいないと、自分勝手に剃って傷ができたり、毎日剃っ て痒くなったりで母親に連れられて来院します。
困ったことに、最近は毛深いことがいじめの対象になることもあり、そのため毛を無くすのに必死です。毛の量には個人差があるので、他人にどうこう言われることではないのですが、心ない言葉で幼い心は傷つきます。
聞いていると辛くて、何とかしてあげたいと切に思います。でも小学生なのに脱毛できるんですか。とお母さんたちは不安です。
大丈夫ですよ。私のクリニック目白では、小学生の脱毛もしています。
きちんと診察をして、肌質を診て脱毛ができるかを判断して行います。皮膚が荒れている場合には、ちゃんと治してから施術します。痒くなったり、ぶつぶつしたりしないように、日常のケアを本人にしっかり伝えます。
子供は大人に比べて痛みの経験が少ないため、痛みに弱いのですが、脱毛の仕組みや痛みについてしっかりお話すると、みんなちゃんと理解して取り組めます。小学生の1番の悩みは鼻の下の産毛、2番目は腕、3番目はすねです。
毛は多くても少なくても悩みの元ですね。毛の悩みは尽きませんが、プールの季節、少しでも悩みが軽くなるようにお手伝いできれば幸いです。
私のクリニック目白 院長 平田雅子
院長コラム66「食物アレルギーその後」(2015/8/7)
院長コラム62「慢性の不調、食物の遅延型アレルギーかもしれません」
院長コラム63「こんな症状ありませんか」
その後たくさんの方が、遅延型アレルギー検査をうけており、検査結果から食事を見直して、調子のよくなった方も増えています。
アレルギーの判定のスコアは、通常Ⅰ~Ⅵに分類されますが、スコアが高いからといって、摂取しても息が詰まったり、倒れたりすることはほとんどないので、無理して100%除去しなくても大丈夫ですが、スコアがⅣ以上のものは除去にトライしてみましょう。
まれに摂取後数時間で、強い不調を訴える方がいらっしゃいますが、反応時の対応についても診察時にお話ししています。
同じものを大量にとると、アレルゲンになりやすい傾向もあります。同じものを食べ過ぎないようにしましょう。
除去し始めのときには、アレルゲンを含む食品を食べられないことがストレスだった方も、不思議と除去してしばらく食べないでいるうちに、食べなくでも大丈夫になることが多いので、はじめはゆっくり、ストレスにならない程度で除去してみましょう。
合わないものを除去した結果、毎日悩んでいた頭痛がなくなったり、むくみがとれて体重が減ったり、お腹の張りがとれて、便通がよくなったりと、生活の質が上がった方も多く、特にお子さんでは、学校生活がスムーズになり、疲れずに通学でき、クリニックにも元気で来院されるのを見るのは嬉しい限りです。
私のクリニック目白 院長 平田雅子
暑い暑い毎日でしたが、この夏、うまく汗をかきましたか。
汗は真夏の高温下では、1時間に2~3リットルの水分を蒸発させて、体温を低下させる働きをしています。汗の腺は、ほぼ全身の皮膚に分布していて、総数約200~400万個。人の汗腺は、胎生期4~5ヵ月に発生し始めます。
汗腺の数は、生後3ヵ月くらいで決まると言われ、以前は、生まれた時季や場所に影響されると考えられていましたが、現在は真夏もエアコンで涼しくしていられますから、子供や若者はあまり汗をかかずに過ごすことが多く、汗をうまくかけずに皮膚トラブルが増えています。
少し汗ばんだときに、皮膚に隆起してくる細かいポツポツは汗疹(あせも)ですが、汗をうまくかけないとできます。汗っかきの人が汗疹に悩むわけではなく、汗をうまくかけない人に汗疹ができるのです。
汗をかく習慣は皮膚にとって必要です。時々エアコンを止めて、汗をかく練習をしてみましょう。汗腺の発達が悪くて、汗が詰まって汗疹が出ている子供たちが最近は多い気がします。汗疹ができたときは、早くに汗を水で流すことが大切です。
汗がうまく出ないと、汗疹ができるのはもちろんですが、温度調節がうまくできず、皮膚温が上がって赤みや痒みがでやすくなり、汗臭くなることが考えられます。汗腺を発達させましょう。
私のクリニック目白 院長 平田雅子
今や女性の平均寿命は86歳。
自分の86歳を想像できますか。
背筋シャンとしていますか。お洒落しているでしょうか。
長生きするなら最後まで、頭もすっきり、足腰が丈夫で、行きたいところに自分で歩いていけるといいですね。
まだまだ先のことと思う方も多いと思いますが、若いうちからの食習慣や運動の習慣が、全て将来につながって行きます。
無理なダイエットや昼夜逆転の生活、ほとんど運動をしない。魚や乳製品が嫌い、またはアレルギーがあって食べられない。
など長い時間の食事の乱れや運動不足で、骨粗鬆症の予備軍になっていきます。
少しでも思い当たることがある方は、早めにご自身の骨密度を確認しておきましょう。
日頃姿勢が悪い方は要注意! 骨密度が下がると老化を早めますよ。
からだに影響が少ない、左手のX線のみで測定できます(自費、税込2,700円)。
同年代の平均値に比べての結果と、一世代若いグループに比較しての結果が出ます。
もし、骨粗鬆症予備軍と判定されたら、日常の注意と、必要に応じてお薬の処方を開始します。
心配は早めに解決を。
私のクリニック目白 院長 平田雅子
今週、一気に湿度が下がり、皮膚も喉も目も辛くなってきましたね。保湿の鬼の私も乾燥対策を見直しています。
1ヵ月前の秋雨の頃は、湿度85%だったのが、今週は30%台になりました。苦しいはずです。診察室も加湿器をフル稼働し始めましたが、出入りもあるので45%あたりからは上がりません。うーん困りました。
朝塗ったクリームがすぐ乾いて、夕方にはピリピリかさかさ、乾燥がどんどん強くなっている方が増えています。
皮膚の水分量が減ると、バリアも落ちるので更に乾燥し、痒みや痛みを生じます。からだも同じ。衣服に隠れているとはいえ、同様に乾燥してきています。
ダブル洗顔をしている方は、しばらくクレンジングだけにして、石鹸を止めてみましょう。顔を洗い流すときは、必ず水で流してください。お湯でしっかり洗っていると、あっという間に半魚人みたいになりますよ。気をつけて。
からだも石鹸を止めて流すだけにしてみましょう。そして保湿剤を徹底的に塗ります。一日何回も。水分補給もしてください。
化粧水にスクワランオイルを混ぜて塗ると、保湿力がかなり上がります。いろいろ頑張ってもどうにもよくならない場合は、私が考案した美肌セラピーでよみがえらせます。
湿度の低い部屋でしばらく過ごしていると、皮膚と同様に喉も枯れてきます。特にしゃべる仕事の方は、喉が辛いですね。喉が弱ると風邪を引きやすくなるので、マスク着用で喉を守りましょう。市販の貼るトローチも有用です。
喉と共に、鼻の中が乾燥して痛くなる方もいます。鼻の中が乾燥すると、鼻出血の原因にもなりますから、ワセリンなどで保護します。
そして目も乾燥には弱くなります。ゴロゴロした異物感や、コンタクトレンズが入れにくくなったり等が起こります。まばたきや目薬を使って潤いを保ちましょう。夜間のアイマスクも効果的です。
乾燥に負けないように!保湿番長からのアドバイスです。
私のクリニック目白 院長 平田雅子
忙しく働いていて肩が凝らない人っているのだろうか。とふと思いました。
肩凝りなんて日常のことで、病気じゃないと考えてしまいますが、実は病気のサインのこともあります。
でもまあ毎日満員電車に揺られ、一日中パソコンに向かい、眼も疲れて、気も使って肩が凝らないわけはないのですが。
体操はもちろんですが、からだが冷えないように、食事や服装にご留意を。時間を規則的に。肩凝りから慢性の頭痛を起こすことも多いです。
ストレスに立ち向かう力をつけて、肩凝りから開放されたいですね。
周りのことを気にしない、という対処の仕方もあるかもしれませんが、肩凝りはなかなか頑固です。
これからの寒い季節、血流が悪くならないように、今から準備しておきましょう。
運動の習慣がない方は、急にいろいろするのは難しいですから、まずは呼吸から。
5秒で吸って10秒ではく。体幹を膨らめるように空気を入れて、ゆっくりはきます。できる方は10秒で吸って、1度少しキープしてから、20秒でゆっくりはくのもトライしてみましょう。
それから、寝るときに横になったら万歳をして、右腕と右脚を引っ張ってもらっているように伸ばします。左腕と左脚も同様に。からだの力を抜いて深く眠ることで、肩凝りが少しでも軽くなりますように。
※いつも肩の凝らない方が凝りを感じたときは、病気のサインの可能性がありますから、心当たりがありましたらご注意を。
私のクリニック目白 院長 平田雅子
年とともに、段々1年過ぎるのが早くなるとよく言いますが、振り返ると、いろいろ思い出すことがありますから、今年は長かったような気がします。
1月の連休に足首を捻挫したのを皮切りに、坐骨神経痛、それがこじれてギツクリ背中になってしまい、参ったなぁでした。春先には、歩きすぎたあと、からだが冷えすぎて、神経痛を発症して、2週間ほど階段を降りられませんでした。あっという間に痛みに包囲されたような状態でした。
痛いと気持ちも先細りになり、元気もなくなるし、いいことないです。家族や先輩のギックリ腰は時々みていたのですが、ギックリがこういう痛さとは想像していませんでした。整形外科を受診したところ、幸いに骨には異常はなく、ヘルニアでもなく、“痛みがとれたら運動して鍛えてください。”で終わったのですが、いろいろ考えました。このまま歩けなかったらどうしようと悩み、杖を買おうかと迷いました。からだの中からの疲れや姿勢が、恐らく影響しているでしょうし、まずは弛めて鍛えないとです。
以前オペラ歌手の方に、“人生は腹筋”と言われましたが、確かに腹筋大事です。筋肉を使ったら、必ずほぐさなくてはいけません。
というわけで、痛みに悩んだ長い1年でありました。
皆さま、お健やかに、どうぞよいお年をお迎えください。
私のクリニック目白 院長 平田雅子