通常、ヘルペスウイルスは、宿主(ヒト)の細胞の中で、静かにひっそり潜んでいます。この状態は不活性と呼ばれます。
ヘルペスウイルスの関連する代表的な疾患として、帯状疱疹と単純性疱疹が知られています。
帯状疱疹では、初回感染は、水ぼうそうという小児に起こる全身性の感染症です。
水ぼうそうが表面上治癒しても、ウイルスは知覚神経に残り、宿主が弱ったときに神経を伝わって、その神経が担当している部位に症状を出します。この再活性化は、初感染から長い時間を経てのこともあります。
また、口唇ヘルペスや、陰部ヘルペスなどの単純性疱疹も、ウイルスは生涯身体の中に潜伏します。
どちらも、宿主の抵抗力が落ちているときに活性化しやすいので、寒い冬の間は特に、栄養不足、睡眠不足、飲み過ぎ、冷え過ぎなどに注意して、常に弱らないようにしておきましょう。
クリニックでは治療の一環として、抗酸化力を上げるために定期的に、高濃度ビタミンC点滴や、希望によってはニンニクビタミン注射を行っています。
この冬は寒さが厳しいようです。調子を崩してヘルペスが出ないように予防しましょう。
私のクリニック目白
院長 平田 雅子