ニキビ治療でいらした患者さんに、「アクネ菌が原因なんですか?」と聞かれることがあります。
確かにアクネ菌の増殖がニキビの原因の一つです。アクネ菌は、ほとんどの方が持っている常在菌です。
常在菌の中には、良い菌も、あまり良くない菌もありますが、そのバランスでニキビができてくると思います。
常在菌のバランスを崩す原因は、意外と洗いすぎによる乾燥だったり、薬が強すぎるためだったりします。
また紫外線や、自分で触ることの刺激で、アクネ菌、普通の悪くない菌、真菌などのバランスが崩れて、ニキビの菌が相対的に増えた時に、ポンと出たりします。
お伝えしたいのは、できたニキビをすごく心配して、自分で洗いすぎ、触り過ぎ、刺激の強い外用剤の塗り過ぎなどで、ニキビをこじらせている方がすごく多いということです。
そのことで、どんどん皮膚が乾燥して、バリアが落ちて、もちろん常在菌のバランスも崩れて、ものすごくひどい状態に皮膚が荒れてしまっているのをよく見かけます。
ニキビ治療には、まずは自分の皮膚のタイプを知ることが大事です。もともとニキビタイプの皮膚の方、ノーマルスキンや、乾燥タイプの皮膚の方、それぞれに治療の仕方や皮膚のケアの仕方を変える必要があります。
情報がたくさんあるので、この薬がいいと誰かが言えばそれを使いたくなるし、新しい薬が出たと聞けば、使ってみたくなりますね。
でも、皮膚が強くない方が、ニキビを治そうと強いお薬を塗りすぎると、あっという間に常在菌のバランスが崩れて、もう考えられないくらいひどい皮膚になってしまうこともあります。
そして赤みや凸凹を隠すために厚くファンデーションを塗ったりして、また悩み続けてしまいます。
ですので、いろいろ自分で考えすぎずに、まずは専門医に診てもらって治していくのがよいと思います。
自分の皮膚が、本当にニキビができるタイプの皮膚なのか、実は乾燥タイプの皮膚なのか、また混合の皮膚なのかを見極めるために、皮膚科で相談した上で、治療方法を決めてもらうのがよいでしょう。
もちろん専門医に行ってもらう薬も、合わないことはありますので、もしお薬を使い始めても荒れてしまうようでしたら、また相談するのがいいと思います。
最後に私見ですが、医療機関において、洗い方や、使用している化粧品が合っているかの確認、生活習慣の見直しは後回しで、外用剤や内服薬を処方するだけでは、なかなかよくはなりません。それからニキビに美容治療は第一選択ではないと考えます。
新しい外用剤や、美容治療はたくさん出てきますが、生活習慣が変わらなければまた元に戻ります。治療をしなくよい皮膚を目指して、日々の生活から変えていくサポートをしたいと思います。
ひどくなった時には辛くなると思いますが、諦めずに一緒に治していきましょう。
執筆者・監修者
私のクリニック目白
院長 平田 雅子
医学博士
1960年生まれ 静岡県出身
日本大学医学部卒業
東京医科大学病院皮膚科入局
東京医科大学付属八王子医療センター皮膚科助手、永山皮膚科副院長を経て
2003年(平成15年)医療法人社団育生会 私のクリニック目白開設
専門医、資格等
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
日本医師会産業医
国際中医薬膳師
アラガンボトックスビスタ®施注資格認定医












